電力自由化がはじまりました。
従来の電力会社やガス会社といったインフラ主体の企業だけでなく、通信、ケーブルテレビといった異業種の企業も電気の小売会社を次々と設立し電力小売市場に参入しています。

電力自由化の経済市場は8兆円とも言われ、確かに日本経済にとっては追い風となりそうです。
しかし、私たち一般家庭にとっては本当にメリットがあるのでしょうか?
ここでは、電力自由化でお得になる人、お得にならない人のポイントをまとめました。

複数の料金プランを見てきて最大公約数的な分類に分けていますが、今後さらに市場が成熟するとより様々な利用者にピッタリな料金プランも出てくると思われます。
最初に取り組むうえでの目安としてご活用していただければと思います。

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電力自由化アンケート調査結果

検針票で現在支払っている電気使用量が把握できたら、一般的な世帯の電気使用量を知っておきましょう。
新電力各社の料金プランは世帯ごとに最大公約数的な数値に基づいて設計されていることも多いです。

世帯イメージと電気使用料金

世帯 契約A 電気使用量 ピーク電力
マンション・単身 30A 200kWh/月 1,000kWh/月
マンション・2人世帯 30A 300kWh/月 2,000kWh/月
マンション・3人世帯 40A 365kWh/月 2,000kWh/月
戸建て・4人世帯 50A 490kWh/月 3,000kWh/月
戸建て・5人世帯 60A 620kWh/月 4,000kWh/月

出典:Energyeye 2016 spring vol.004

電気料金プラン診断地域分布

 

 

ここがポイント!

  • 最激戦区1位は首都圏!
  • 2位は関西圏、3位は中部圏

背景:
首都圏には多くの新規企業が参入し電気料金も他地域より多いことから利用者の電力自由化の意識も高いといえます。

 

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出典:タイナビ総研地域別電気料金切り替えユーザー動向調査(2016年3月~4月)

電気料金比較

 

ここがポイント!

  • 電力自由化に興味があるのは、ファミリー層!
  • 電気料金プラン診断数が多かったのは「一戸建て×中規模利用者のファミリー層」
  • 電気使用料金10,000円以上は全体の56%

背景:
単身より世帯人数の多いファミリー世帯のほうが電気料金が高く、電力会社切り替えによるメリットが十分に享受できるイメージが強い

しかし、最大の激戦区である首都圏ではマンションなど集合住宅の比率が高いため、今後、1~2人といった小~中世帯にたいしてもメリットのある料金プランが登場すると考えられます。

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出典:タイナビ総研地域別電気料金切り替えユーザー動向調査(2016年3月~4月)

電気料金月1,000円安くなるなら契約変更が5割
日本経済新聞の2016年1月22日付記事では以下のように紙面で伝えています。

家庭の電気料金が月1000円程度下がれば契約先を変えたいと考える人が約5割いることが、電通の調査で分かった。4月に迫った電力小売りの全面自由化では、一般の消費者が購入先を選べるようになる。電力会社の料金プランの設定にも影響を及ぼしそうだ。
日本経済新聞の2016年1月22日付記事

電力自由化でお得になる人とは

毎月の電気料金が10,000円以上のご家庭

電力自由化で最も大きなメリットを享受しやすいのが4人以上の世帯で、目安としては毎月10,000円前後の電気料金支払いがあるご家庭です。
なぜなら、割引の対象となる毎月の電気支払料金が高い分、新電力切り替えによる割引率、割引額ともに大きくなる傾向があるからです。

お子さんがいるご家庭やご両親と一緒に住まわれているご家庭、ガスを使用しているのであれば、積極的に新電力への料金プランを検討してみると節約に繋がりそうです。

電気料金割引より付随するサービスに価値を感じる方

電力自由化で各社のプランは非常に多様化しており、利用者視点からみると選択の自由がありすぎて逆に困る現象が起きています。
しかし、裏を返せばそれだけ新電力会社は顧客獲得に向けていかに価値あるサービスを提供できるか日々取り組んでいるともいえます。

たとえば、中部電力の「見守りお手伝いサービス」は、スマートメーターを利用したサービスで、あらかじめ設定した時間帯の1時間ごとの電力使用量が指定した値を超えなかった場合、翌日にメールで知らせるサービスを打ち出しています。
ご両親が高齢で遠く離れて不安だというご家族にとっては、遠隔からも見守れるとあってご両親と、息子さん娘さんともに非常に価値あるプランと言えます。

自分のライフスタイルや考えに沿ったプランが選べる

従来は地域の電力会社1社のみだったため選択の自由はありませんでした。
人によっては、旧電力会社のサービスでは満足できないという方もゼロとはいえません。
また、2011年3月11日の東日本大震災をきっかけに原子力発電より環境に優しい太陽光発電、風力発電やバイオマス発電といった新しい発電方法の取り組みも活発になってきました。

地域の活性化や環境に優しい電気を積極的に使いたいと思う方には、自分の主義主張に沿った新電力会社のプランと契約することで、ご自身の考えの具現化と企業の応援という2つの面から高い満足が得られます。

電力自由化でお得になりづらい人とは

1人暮らしの方

30A未満の契約や月々平均4000円未満の方など、電気使用量が少ない場合は、十分な値引きのメリットを享受しづらく、逆に値上がりするケースもあるので注意が必要です。

ただし、新電力会社も1人暮らしや独身世帯の大きなマーケットを放っておくはずがなく、顧客獲得に向けて新たに魅力的なサービスプランが出てくるものと思われます。

オール電化の世帯

オール電化世帯の電気料金プランは、オール電化以外の世帯よりもすでに5~10%程度値引きされています。

オール電化住宅では、夜間の電気料金が安くなる分、昼間の電力量単価は高く設定されているプランが一般的です。
昼間の電気使用量が少ないご家庭では現状の契約のほうが、新電力会社より割引率がよい場合もあります。

家庭のエネルギー管理システム(HEMS:ヘムスといいます)等の活用で一日の電気使用状況を確認するなど一歩踏み込んだ検討が必要といえそうです。

長期縛りによる違約金、解約金等の発生を避けたい方

今後も次々と魅力的なプランが発表され、もしかすると今契約した新電力会社よりさらにお得感のあるプランも出てくるかもしれません。
新電力会社によっては契約期間を縛ったり、本業のサービスと電気料金とのセット割でお得感を出しているものもあります。
割引率が高いといったお得感が高いものほど短期間での解約が不利な場合もあります。

今後さらに魅力的なプランが出てくれば乗り換えたいと思っている方であれば、月々の割引額だけでなく、契約途中の解除にかかる違約金、解約金等もセットで捉えてお得かどうか判断する必要があります。

まとめ

電力自由化によって各社が打ち出す料金プランやメニューはどれ一つ同じものがなく、あなたやご家庭のライフスタイルによって、お得となったりお得とならなかったりします。

一般的にお得となりづらいと思われている方でも、電気料金の割引だけに踏みとどまらず、付随するサービスも含めて検討するとまた違った魅力を発見できるかもしれませんね。

 

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